循環器内科

心不全

心臓は、血液を全身に送るポンプの働きをしています。心筋梗塞、狭心症、弁膜症、不整脈、心アミロイドーシス、心筋症、高血圧や糖尿病などの生活習慣病などにて、この働きが低下した状態を心不全といいます。高齢者の増加に伴い、今後高齢心不全患者さんの爆発的な増加=『心不全パンデミック』が予想されています。 歩いている時や階段を上る時に息が切れる夜になると咳がでる、夜寝ていて息苦しくなって目が覚める、息苦しさは座っている時の方が横になっている時よりも楽、少し動いただけでドキドキする、顔や足がむくむ、急に体重が増えた、食欲がなくなってきた、疲れやすい、だるい、手足の冷え、日中の尿量・回数の減少、夜間の尿量増加などあれば、心不全かもしれません。 ご心配な方は一度ご相談ください。

狭心症・心筋梗塞

心臓の表面には、心臓を栄養する動脈(冠動脈)が走行しています。この血管が細くなったり詰まったりする病気が、狭心症・心筋梗塞(まとめて虚血性心疾患ともいう)です。 狭心症は、通常は歩行や階段を上るなどの労作時に、胸の真ん中あたりが締めつけられる・痛い・みぞおちあたりが重い感じがする・肩や喉がつまる・左腕へ痛みが放散する・歯が痛いなどの症状がみられ、じっとすることで速やかに消失します。持続時間は、数分から長くても15分程度です。原因は、肥満・喫煙・高血圧・脂質異常症・糖尿病などによる動脈硬化が原因です。 また、冠動脈の攣縮(けいれん)にて、床についてから朝方にかけて安静時に症状がみられる狭心症もあります。 急性心筋梗塞は、動脈硬化が原因でできた血管の内側のコブ(プラーク)が破裂し、血の塊にて血管が詰まって30分以上症状が続きます。症状は突然起こります。命にかかわる病気のため、明らかな時、疑わしい時は、総合病院へ紹介いたします。

不整脈

心臓は、洞結節とよばれるペースメーカー細胞にて、1分間の60~80回、一定のリズムで拍動しています。この「リズムが狂ってくる」「心臓の電気の異常」をまとめて不整脈といます。 ドキドキする・脈が乱れる・脈が飛ぶ・胸が苦しい・息苦しい・めまいがする・気を失うなどの症状がみられます。また、不整脈の1つの心房細動は、脳梗塞や心不全の原因になります。 まずは症状がある時の心電図をとることが重要です。症状のある方は一度ご相談ください。また、アップルウォッチなどスマートウォッチにて不整脈が疑われる場合もご相談ください。

弁膜症

心臓弁は、血液が常に一方向に流れるように維持し、逆流を防止する装置です。心臓弁膜症とは、弁に障害が起き、本来の役割を果たせなくなった状態をいいます。弁が硬くて開きが悪くなった状態を狭窄症、弁の閉じ方が不完全なため血液が逆流してしまう状態を閉鎖不全症といいます。最近では、加齢に伴う弁の変性や石灰化による弁膜症が増えています。 軽症では特に症状ありませんが、進行すると、息切れ・胸の痛み・足のむくみ・ドキドキする・体がだるい・疲れやすい・気を失うなどの症状がみられます。このような症状のある場合は、一度ご相談ください。 また、弁膜症では心臓に雑音がみられるので、心雑音を指摘された場合もご相談ください。

閉塞性動脈硬化症

閉塞性動脈硬化症(ASO)は末梢動脈疾患(PAD)ともいわれ、手や足の動脈が動脈硬化にて狭くなって、血液の流れが悪くなる病気です。脳梗塞や虚血性心疾患を合併しやすいです。原因は、肥満・喫煙・高血圧・脂質異常症・糖尿病などによる動脈硬化です。はじめは無症状ですが、進行すると、手足がしびれる・手足が冷たく感じる・歩いている時にふくらはぎに痛みを感じる(間欠性跛行)・安静にしていても足が痛い・足の指の色がどす黒い・潰瘍ができて治りにくいなどがみられます。このような症状のある場合は、一度ご相談ください。急速に進行する場合は緊急性がありますので、その時は総合病院へ紹介いたします。

深部静脈血栓症

深部静脈血栓症は、手足から心臓へと血液を戻す血管(静脈)に血の塊(血栓)ができて詰まる病気です。肺塞栓症と合わせてエコノミー症候群ともいいます。 通常は下肢の静脈が詰まることが多く、症状としては、脚が赤く腫れ、痛みがみられます。放置すると肺塞栓症へ移行する場合がありますので、このような症状のある場合は、一度ご相談ください。

大動脈解離

大動脈解離は、動脈の壁が中膜レベルで二層に隔離し、血管が真腔と偽腔の二腔構造になる病気です。原因はコントロール不良の高血圧が多いです。 突然、胸が痛い、背中が痛い、気を失う、血圧の左右差がみられるなどの症状が表れます。まれに、ショック状態・脳梗塞・心筋梗塞・心不全などを合併することがあります。 命にかかわる病気のため、明らかな時・疑わしい時は、総合病院へ紹介いたします。

肺塞栓

肺塞栓症は、深部静脈血栓症などで形成された血栓が、血液の流れにのって運ばれ肺動脈に詰まる病気です。 突然、胸が痛い、息苦しい、気を失うなどの症状がみられ、命にかかわる病気です。 明らかな時・疑わしい時は、総合病院へ紹介いたします。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、その名の通り、眠っている時に一時的に呼吸が止まる状態が繰り返される病気です。 通常、いびき・日中の眠気や倦怠感・不眠や中途覚醒・朝起きた時の頭痛・夜間頻尿などがみられます。 高血圧、糖尿病などの生活習慣病・虚血性疾患や不整脈などの心疾患・脳血管疾患の原因になることがあります。 当院では、簡易型ポリソノグラフィーにて評価し、無呼吸低呼吸指数が40以上の重症例には、CPAP治療を行っております。

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